鬼
灯の明かりを追いかけて、秋風の中を走り抜ける。舞う枯れ葉はワルツを踊り、銀色の芒は忍び寄る闇を払い、生まれたばかりの星々の下で、妖精と木霊のオペラが始まる。夜が目覚める前の、昼が眠る前の、狭間の世界。子供達よ、戯れに彷徨う妖怪達に、祈りと笑顔を教えてあげよう。そして暖かな心の、感謝と祝福を大地へ捧げよう。おかぼ(Lanterne Citrouille)
京都
聚洸 じゅこう
serenity of mind becoming a person who is identified with the clouds in the sky and the stream below.
墨
色の仙境に光りくゆらせて、木々の緑を想う。たまゆらに薫る郷愁と、水面を跳ねる小石が残した波紋。仄暗い夜に広がっていく静寂を追いかけると、湖に浮かぶ、大きな満月に出会った。心
ときめくだけで無く、抱きしめるようにそっと、やすらぎまでも与えてくれるショコラ。何故、愛しく思うのだろうか?何故、懐かしさを感じるのだろうか?何故…。見
果てぬ大地、未踏の森、奇跡の楽園、眠れる神秘。七色の海の果てに見る幻は、どんな光景であっただろうか?夢と野望を越える想像力は、どんな景色を見ていたのであろうか?溺
れてしまえば良い。その大きな海に、その大きな愛に。T
ira mi su!待
ち切れなくて、出て来たの。まだボクが住む世界はずっと遠くて、キミと会えるのはもう少し先なんだけど、雪の降る街しか知らないから、ちょっと出て来てみたの。夏
の煌めきをヒトシズク。輝ける宝石を太陽にかざして、空の王様に誓いを立てる。私は王女であり、女王であり、いつまでも憧れることを忘れない、1人の少女であると。秋
はゆっくりとやってくる。君に気付かれないように、足音を消して。空の青さと高さ、旋風に舞う落葉や、紅に染まりゆく遠景、そして銀河の星の美しさに見とれているうちに、そっと近付いて、君を抱きしめる。君
と交わした約束を確かめるように、二人で見た夢を思い出すかのように、グラスを傾けて乾杯した。黄昏に、夕闇に、暮れていく秋の空に。秋
の足音が薫り立つ。見慣れた森は、より深く影を落として、大地は静かな慈しみに満ちていた。静寂に降り積もる落葉は木々の想い出。そのひとひらに眠る記憶の欠片たちに包まれて、豊穣の女神は長い長い夢を見る。星
空に舞い、2人の街に降り積もる雪は、物思いに暮れる秋に温もりを与えてくれる。夢想の詩人たちは時折窓の外を眺めながら、優雅な白鳥の羽根ペンで、恋人たちへワルツを綴る。愛しき人よ、共に秋風のワルツを踊ろうと。夢
に溺れた王様は、とても幸せでした。甘い夢の、その先へ。誰よりも愛しい女王の元へと、王様はたどり着いたのです。C
'est la cerise sur le gateau.日
だまりに咲く優しさが、青空に笑っていた。夏はいつの間にか通り過ぎて、秋の高い空から澄んだ音色が降りそそがれる。詩のような、微笑みのような、花の囁きのような優しさが、天使の羽のように舞っていた。ゆ
っくりと流れていく日常に咲く、小さな花。君がいたから気づくことが出来た、ちいさな幸せ。夕
闇が夢を連れてくる。まだ太陽の残る地平線にも、幻が陽炎のように浮かび上がる。君と二人、窓から眺める残照の中には、僕らの旅路を暗示するかのような風景が横たわっていた。夏が終り、秋が訪れても、その先にある物語りにはきっと、微笑みがあると信じているよ。白
い雲が、なだらかな葡萄畑の上を、ゆっくりと流れていく。青空の影から降る銀色の時雨は、果実と空気に夢の甘さをもたらして、刹那の虹を淡く描いて通り過ぎていった。