20101031

Jack-o'-lantern


灯の明かりを追いかけて、秋風の中を走り抜ける。舞う枯れ葉はワルツを踊り、銀色の芒は忍び寄る闇を払い、生まれたばかりの星々の下で、妖精と木霊のオペラが始まる。夜が目覚める前の、昼が眠る前の、狭間の世界。子供達よ、戯れに彷徨う妖怪達に、祈りと笑顔を教えてあげよう。そして暖かな心の、感謝と祝福を大地へ捧げよう。

おかぼ(Lanterne Citrouille)


Trick or Treat!


H

appy Halloween!
黄昏に揺れるランタンと、子供達の声。西の空はゆっくりと甘く溶けていき、夜がマントを翻してやって来る。
ねぇ、ジャック、まだ彷徨っているの?お菓子をあげるから、悪戯しちゃダメだよ。

キャラメルオペラ


夏の想い出


p

arfum de la rose.
想い出が香る。例えばそれは、会えない君が残していった香りであったり、白日夢に咲く白い薔薇であったりと様々だけど、鮮やかな(そして優しい)夏の、頬を撫でるやわらかな陽射しを思い出す。
あぁ、愛しい君の、朝の微笑みと共に。

フレシュール・デ・テ


京都
pâtisserie Tendresse タンドレス
http://kyotocake.com/

20101030

Ephémères


風に舞う、ほのかな憂いを含んだ恋心。華やかにして儚く感じてしまうのは、空の色のせいだろうか?
移りゆく、秋の色と色香の艶を、淡くにじませて。風を感じ、風情を楽しむ一服の供に。

栗きんとん


京都
福寿園 ふくじゅえん
http://www.fukujuen-kyotohonten.com/

白兎の夢


の純白。ふわりと咲く香り。遠い春を想い、また会えますようにとお祈りをした。春に、やさしい光りに、君の笑顔に。
とけていく淡雪。あたたかい心に、冬が静かに降り積もる。

ホワイトチョコレートのムース


京都
pâtisserie fraicheur フレシュール

20101029

長く甘い口づけを


の紅蓮。音も無く舞い散る花嵐の中で、静止する時間と幻想。光りも闇も、吐息も、視線すらも空中で止まり、世界はただ美しく揺らいでいた。
真紅の騎士を眺める妖精は、刹那の永遠の中で彼に囁き、永い永い時の静寂の果てに、恋心だけを置いて消え去った。
そして時は動き出す。見失った永遠を求めて。

Chambord(シャンボール)


京都
ghost ゴースト

ブロッケンの影


の向こう側を求め彷徨う。影や幻に怯えながらも、薫り立つ大地に勇気づけられて、先の見えぬ小径を歩いた。程なくして辿り着いた小屋にて、あの夜の話しが始まる訳だが、それはまた別の機会にしよう。それよりもほら、君が連れて来た友人を、紹介してくれないか僕に。

Laphroaig(ラフロイグ)


京都
ghost ゴースト

20101028

東方幻想


色の仙境に光りくゆらせて、木々の緑を想う。たまゆらに薫る郷愁と、水面を跳ねる小石が残した波紋。仄暗い夜に広がっていく静寂を追いかけると、湖に浮かぶ、大きな満月に出会った。
溶けていく魂よ、我を誘え。

焙じ茶プリン


京都
Patisserie petitjaponais プチジャポネ
http://plus5.jp/pj/

20101027

魅惑〜Fascination


ときめくだけで無く、抱きしめるようにそっと、やすらぎまでも与えてくれるショコラ。何故、愛しく思うのだろうか?何故、懐かしさを感じるのだろうか?何故…。
それがショコラの魔力であって、僕達には解くことなんて出来やしない、素敵な魔法なんだ。そう、魔法。魔法のショコラさ。

タルトショコラ


京都
SALON DE THÉ AU GRENIER D'OR オ・グルニエ・ドール

20101026

空想の翼


果てぬ大地、未踏の森、奇跡の楽園、眠れる神秘。七色の海の果てに見る幻は、どんな光景であっただろうか?夢と野望を越える想像力は、どんな景色を見ていたのであろうか?
昼下がり、煌めく紅茶にミルクを落とし、広がる空想を楽しんだ。何処へだって、飛んで行けるさ僕達は。

Crème brûlée
クレームブリュレ(マルコポーロ)
フィナンシェ(アールグレイ・インペリアル)
紅茶(ディンブラ・ケニルワース)


京都
Mariage Frères マリアージュ・フレール
http://www.mariagefreres.com/

20101025

甘い涙と月と星


れてしまえば良い。その大きな海に、その大きな愛に。
満月に飛び込むようにして、星々の煌めく夜空に沈みなさい。愛と夢と、たった1つの真実さえあれば、君は変われるのだから。
その真珠の涙とともに。

Savarin(サヴァラン)


東京
LA VIEILLE FRANCE ラ・ヴィエイユ・フランス

20101024

C'est de la magie!


T

ira mi su!
私は魔法使い。貴女が望むのであれば、願いを全て叶えましょう。その代わり、この世の全ての花よりも可憐な、天使の微笑みを私にください。貴女が喜んでくれるなら、私はどんな魔法でも使えるのです。ほら、君に翼を与えることもね。

THE MAC TIRAMISU(ザ・マック・ティラミス)


東京
Pâtisserie Cacahouète Paris カカオエット・パリ
http://www.cacahouete-paris.jp/

20101023

ゆめにふる


ち切れなくて、出て来たの。まだボクが住む世界はずっと遠くて、キミと会えるのはもう少し先なんだけど、雪の降る街しか知らないから、ちょっと出て来てみたの。
暖かいね。空も、風も、君の手のひらも。

冬のマカロン


東京
Kaori Hironé カオリヒロネ

20101022

ご褒美の王冠


の煌めきをヒトシズク。輝ける宝石を太陽にかざして、空の王様に誓いを立てる。私は王女であり、女王であり、いつまでも憧れることを忘れない、1人の少女であると。
永遠と引き換えにして、私は夢にトキメクの。この美味しいケーキのようにね。

フルーツショートケーキ(ピオーネ、ロザリオ、長野パープルのショートケーキ)


東京
Kaori Hironé カオリヒロネ

20101021

しばらくお待ちください


J

e l'édite.
Attends pendant quelques temps. S.V.P.
抜け落ちている過去から、順次UPしていきます。
それまでは、Twitterをご覧(お聞き?)ください。

ありふれた日常


別なものなんて必要無いの。ただそこに、2人の笑顔があればきっと、ステキな時間がすごせるはずよ。だからほら、ニヤけていないで、こっちを向いて。楽しさと美味しさは、作っていくものなのよ。


京都
Patisserie petitjaponais プチジャポネ
http://plus5.jp/pj/

20101020

秋風に溢れる想い


はゆっくりとやってくる。君に気付かれないように、足音を消して。空の青さと高さ、旋風に舞う落葉や、紅に染まりゆく遠景、そして銀河の星の美しさに見とれているうちに、そっと近付いて、君を抱きしめる。
人恋しくなるのは、秋に抱きしめられたいからで、風が冷たくなっていくのは、その温もりを知るためなんだ。
だから愛しい人よ、僕のそばにいて。

Tarte rhum-raisin aux Chocolat(タルト・ラムレザン・オウ・ショコラ)


大阪
Pâtisserie quai montebello ケ・モンテベロ
http://www.quaimontebello.com/

20101019

Vespertine


は静かに舞い降りて、夕刻の祈りが黄昏に灯る。小さな祈りを。明日への希望を。闇に輝く星のように、優しい光りを我等にお与えください。
お願いです。細く暗闇に続く道の先に、どうか暖かな光りを。

システィーヌ


20101018

final episode


と交わした約束を確かめるように、二人で見た夢を思い出すかのように、グラスを傾けて乾杯した。黄昏に、夕闇に、暮れていく秋の空に。
君はまだ、覚えているだろうか。あの時の…
『覚えているわ。たとえ貴方が、忘れたとしても。』
あの日と同じ、甘い微笑をたたえて、君は小さく頷いた。

ビエレ


京都
Citron Salé シトロン・サレ
http://speem.com/citron/

20101017

夢の星霜


の足音が薫り立つ。見慣れた森は、より深く影を落として、大地は静かな慈しみに満ちていた。静寂に降り積もる落葉は木々の想い出。そのひとひらに眠る記憶の欠片たちに包まれて、豊穣の女神は長い長い夢を見る。

Bûcheron(ビュッシュロン)


京都
pâtisserie Tendresse タンドレス
http://kyotocake.com/

20101016

初雪の純白


空に舞い、2人の街に降り積もる雪は、物思いに暮れる秋に温もりを与えてくれる。夢想の詩人たちは時折窓の外を眺めながら、優雅な白鳥の羽根ペンで、恋人たちへワルツを綴る。愛しき人よ、共に秋風のワルツを踊ろうと。

カスターニエンシュニッテン


大阪
café Weg カフェヴェーク
http://www.cafe-weg.com/

20101015

ある日の風景


色の木漏れ日の中で楽しむ、午後の紅茶。街の喧噪から離れ、ひとりゆったりとした時を過ごす。
太陽のカーテンは、咲きはじめた庭の小さな花々を優しく撫で、それはまるで、妖精たちが舞ったかのように香った。白日夢の中で、伯爵夫人は静かに微笑んでいた。

Bergamote(ベルガモット)


神戸
montplus モンプリュ
http://www.montplus.com/

20101014

La mer étincelante


に溺れた王様は、とても幸せでした。甘い夢の、その先へ。誰よりも愛しい女王の元へと、王様はたどり着いたのです。
Dieu que c'est beau!
そして王様は黄金の魚になって、夢の海に暮らしました。いつまでも、いつまでも。

イチジクのコンポート


京都
SALON DE THÉ AU GRENIER D'OR オ・グルニエ・ドール

20101013

大好き


C

'est la cerise sur le gateau.
それがあれば満足する、宝石のようなもの。一度だけ、ひとくちだけ、1粒だけで良いの。あなたと交わした初めてのキスのように、とても大切なものなのよ。
そして彼女はサクリと歯を立てて、美味しそうにタルトを頬張った。

Tarte aux cerises(チェリーのタルト)


京都
GOSPEL ゴスペル

京都
Midi Après-midi ミディ・アプレミディ
http://www.midi-am.com/

20101012

sépia


にゆらめく色、セピア。琥珀色でも、それこそ珈琲色でも良いのだけれど、私の心にはセピア色に映っていたの。マンデリンが奏でる音楽は、優しく静かな深い森のように穏やかで、眠る花を連想させる微かな薫りが、チーズケーキに感じた光りと供に溶けていくわ。何故か懐かしい、豊穣の夜に。

珈琲(マンデリン)


福岡
abeki あべき
http://abeki-f.blogspot.com/

20101011

太陽の花


の名前はデイジー。別名は、太陽の眼。乙女心に咲き、恋占いに散る、可愛い花。太陽の香りがする小さな花は、風に吹かれて、緑の大地に揺れていた。それが君の後ろ姿に似ていたんだ。

Tarte citron(タルトシトロン)


20101010

やすらぎの花


だまりに咲く優しさが、青空に笑っていた。夏はいつの間にか通り過ぎて、秋の高い空から澄んだ音色が降りそそがれる。詩のような、微笑みのような、花の囁きのような優しさが、天使の羽のように舞っていた。

神無月“長閑(のどか)”


20101009

おひとついかが?


陽の街、長崎。そこに古くからある福砂屋が大好きで、おやつに1本丸々食べたりします。
『それは多すぎるだろう!?』
ならばこんな、可愛いカステラはいかがでしょうか?
でもきっと、1個で終わるなんて無理ですよ。

キューブカステラ
※不思議なことに、この商品は、長崎・九州地区(福岡をのぞく)では販売されておりません。


長崎
福砂屋 ふくさや
http://www.castella.co.jp/
長崎県長崎市船大工町3-1

花の名前


っくりと流れていく日常に咲く、小さな花。君がいたから気づくことが出来た、ちいさな幸せ。
花の咲く場所、花の匂う時間。
心に咲いた、この花に、僕は君の名前をつけるよ。

ホットミルクキャラメル


京都
03 slow cafe マルサン スローカフェ
http://03slow-cafe.com/

20101008

幻の花


く花の香の愛しさに似て、それははんなりと薄闇に微笑んでいた。夏の残り香は煌めきながら、幻想の花へと姿を変えていく。儚くとも、そっと佇む想い出は私に、君の唇と吐息を蘇らせた。
時の流れは、全てを美しくする。それが例え、忘却という魔法だとしても。

淡雪(無花果)


京都
GION-NITI 祇園 日
http://www.gion-niti.com/

20101007

美食の王様


惑と呼ぶのなら、食べることは罪なのであろうか?
否、暴食はgourmandiseにあらず。それはgloutonnerieなのだ。だからこれは、美食なのだよ諸君!
紳士はそう嘯いて、また一皿を平らげた。とても美味しそうにね。その食べっぷりの良さに僕達は呆れながらも、食卓の楽しさと喜びと、感謝の気持ちを共有したんだ。

Tentation gourmande(タンタシオングルマンド)


京都
pâtisserie Tendresse タンドレス
http://kyotocake.com/

20101006

高原の風


上がりの青空を、雲が流れていく。落とす影は羊の群れのように、緑の野を駆け、丘を越えていく。夏の終りと秋の訪れ。その境界線を、そよ風がゆっくりと通り過ぎていった。
想い出と喜びが、果実を紅く染めていくのだろう。茜さす空気が甘味を増したのを感じて、もう秋はすぐそこまで来ていることを知った。

Plateau(プラトー)


20101005

道往きて候


々の徒然。流れる景色の中で立ち止まり、時には振り返り、それでもなお歩み続ける。見上げた空の、その先へ、鼻歌でも歌いながら、あの雲と共にゆっくりと歩こうか。
心の真ん中に、ほっと安らぎをもたらしてくれる、まあるい餅を頬張って。

塩餅


大阪
wad ワド
http://wadcafe.seesaa.net/

菓匠 日月餅 にちげつもち
http://nichigetsumochi.jp/

20101004

木花咲夜(コノハナサクヤ)


川の流れに想いを乗せて、煌めくせせらぎに遊ぶ。ふと薫る幻に、春の情景が蘇る。落花流水の、おだやかな愛しさと、月へと帰る、静かな慈しみを。
毎年流れるものだから、川の水に香りが残っているのだろうか。そんな気がして、少し嬉しくなった。

白川


京都
木の花 このはな
http://www.cono-hana.com/

20101003

おやすみの前に


り疲れた夜の、眠る前の楽しみに。今日という日を振り返り、感謝しよう。キスするたびに、1つだけ、お互いを褒め合おう。そして7回目のキスの後、夜の海に供に沈もう。ゆっくりと、ゆっくりと、夢の世界へと…。

コース仕立てのアシエット・デセール
 小菓子
 梅マカロン パンデピス マドレーヌ、
 ミルティーユ&フランボワーズ タルトレットシトロン アーモンドの砂糖がけ


京都
SALON DE THÉ AU GRENIER D'OR オ・グルニエ・ドール

黄昏のゆらめき


闇が夢を連れてくる。まだ太陽の残る地平線にも、幻が陽炎のように浮かび上がる。君と二人、窓から眺める残照の中には、僕らの旅路を暗示するかのような風景が横たわっていた。夏が終り、秋が訪れても、その先にある物語りにはきっと、微笑みがあると信じているよ。

コース仕立てのアシエット・デセール
 りんごのピラミッド ヴァニラアイスクリームとキャラメルソース


京都
SALON DE THÉ AU GRENIER D'OR オ・グルニエ・ドール

20101002

白日夢の優しさ


い雲が、なだらかな葡萄畑の上を、ゆっくりと流れていく。青空の影から降る銀色の時雨は、果実と空気に夢の甘さをもたらして、刹那の虹を淡く描いて通り過ぎていった。
儚さの余韻に香る、夢の続きを、君だけにそっと教えてあげるよ。

コース仕立てのアシエット・デセール
 アガーのキューブと巨峰、ヨーグルトのソルベとミントのしずく


京都
SALON DE THÉ AU GRENIER D'OR オ・グルニエ・ドール

20101001

朝露の煌めき



睡みの中で目覚めたのは、少し遅い朝。森は柔らかな霧に包まれていて、まだ寝ぼけている僕を、クスクスと笑っていた。
太陽から零れ落ちた、一雫の煌めきに、僕はおはようと囁いた。

コース仕立てのアシエット・デセール
 柑橘類のクレームとジュレ


京都
SALON DE THÉ AU GRENIER D'OR オ・グルニエ・ドール

梅の香に


らはらと降る、夏の想い出。せせらぎの音に耳を澄ませ、僕はただ、煌めく水面を眺めていた。
うっとりとする、乳白色の微睡み。思い出すのは、緑色の風と、爽やかな夏景色。そっと掬った川の水は、ほんのりと甘く、口元に微笑みを残して消えた。

Prune(プラン)


京都
SALON DE THÉ AU GRENIER D'OR オ・グルニエ・ドール