20100102

月に溺れる


夜に部屋を抜け出して、2人で手をつないで散歩した。
流れる川の、煌めく水面を見つめ、あれは月光魚の群れよと呟く君。
そうか、今宵は満月。十六夜の光よ、川を下りて夜の海に満ちよ。細波は大魚となりて、天空の深淵へと帰れ。
魚達は月虹の尾を輝かせ、暗き闇へと跳ねた。

月の芳香に見る夢は、覚めぬ幻のように。
振り返りし我の影に、扉を見つけて飛び込んだ。

愛しき君を残して。

モード09(パッション×ショコラ)


京都
MELANGE De SHUHARI メランジュ・ドゥ・シュハリ
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