闇
にときめく真実は、夜空の星のように輝いてなんかいないの。夢の中にも在りはしないわ。
光
りが教えてくれたのは、永遠という名の寂しさだったかも知れなくて、それでも私は、記憶の無い希望を待っているの。キスからキスへ、蝶のように羽ばたくけれど、ただ甘い蜜が欲しかっただけ。愛はいつでも真実だったわ。
眠
る夜空の三日月が、零した吐息は夢より甘く、闇を艶やかなビロオドで包み込んでいく。
薔
薇の庭園を散歩した。雨上がりの花々は麗しく、雫は虹色に輝いていた。薔薇に宿る貴婦人たちの幻影と共に僕は、幸福の迷宮を彷徨う。
君
が少女だった頃も、今と変わらず輝いていたのだろう。出逢うまで時間が掛かってしまって申し訳無いけれど、僕は心から感謝しているよ。
光
は静かに踊り始めた。風薫る中で僕たちは、輝く太陽を追い求めた。アポロンとアルテミスの矢は黄金色に輝き、二重の虹を青空に描く。
甘
い微笑みに弄ばされる僕は、２人の間で成す術も無く、ただ溺れるしか無かった。
時
を止めて眺めるのは、窓に映る季節の風景。そして愛しい君の笑顔。僕に与えられたのは、１杯分の魔法だけ。
乙
女がキスをするように、小さな花を摘んでいく。時にくるくると花を回しながら想うのは、小さな恋の行方だろうか？
南
から吹く女王の風に乗って、白い胡蝶がやって来た。揺れる木陰で羽を休めるその姿は、夢の花が咲いたかの様で、しばし僕は幻想と戯れた。薫る夏の、輝く光を想いながら。
青
空に寝転んで、僕は君の夢を見る。吐息は羽ばたき雲を越え、君の元まで翔けるよ。
君
が囁くラストシーンが、青紅葉を静かに揺らした。ほんのりと紅色を匂わせて、静かに時が散っていく。永遠など無いという真実を、木漏れ日が照らしていた。
想
像の花は気まぐれに、夜と闇を越えて微睡みの光に咲く。胡蝶は無音の音楽を添えて、囁きを振りまいた。
宵
闇に浮かび上がる稜線は、まだ太陽の温もりを宿しており、柔らかな空気が世界を包んでいた。
U
n beau jour, dans la forêt.
夢
の瞬目は蝶の羽根。零れた光に羽ばたくの。移ろい流れ、忘れたとしても、きっと此処へ帰って来れるわ。
恋
を蝶に例えるならば、どんな花にとまるのだろうか？
真
白な月の、浮かぶ日の花かげに、僕らの夢が戯れる。百花の微睡みに宿る胡蝶たちよ、甘い夢を見ておくれ。儚くも限りない、幸せなる浮世を。
風
に夢が舞う午後、僕は空から降る花を眺めながら、白い微睡みを楽しんでいた。
神
の祝福を、全ての花に。聖母の祈りを、全ての星に。
夢
に繋がる心の扉を、あなたの鍵で開いて欲しいの。眠りの茨も、黒い森も、幻の城も全て、ただの魔法なのだから。
眠
る君の横顔は、天使の微笑みを思い出させてくれた。やすらかに、夢に折り畳まれた翼はまるで、空高きところの雲のように柔らかく、そして儚かった。
香
る匂いにときめきがあった。光さす方へ僕たちは、夢の香りを探し求める。
昨
夜に奏でた夢の余韻が、さよならも言わずにベッドを抜け出した彼女の、残り香のような気配の中で踊っていた。
眠
る空の下、黄金色の昼下がりに、何でも無い日の、いつもの君の笑顔に。
朧
なる花の影で、夢を見るのに眠る必要があるだろうか？
眩
しく霞む空を見上げて、溢れる太陽の微笑みを浴びた。揺らぐ午後のひとときに見る夢は儚くも鮮やかで、世界の境界線が曖昧になっていく。
見
上げた夜空の月は金色で、清らかな月影は女神の睫毛のようだった。
E
lle est pousser un soupir.
B
onsoir, tout le monde!
夢
のような午後、愛について考えてみた。流れる時の中で愛は、何処へ向かうのだろうか？
春
時雨に濡れる木陰で、散ってしまった桜を思い出すのは、まだ香りが残っているから。
