20110501

Résonances


時雨に濡れる木陰で、散ってしまった桜を思い出すのは、まだ香りが残っているから。
募らせた恋心に似て、散ってなお薫るのは、桜も乙女も同じようだ。
優しい雨は、春の匂いを残して。

 春時雨 花の木陰で思い出す
          愛しき君の 残り香を

余花(Calice des cerisiers en fleurs)