20100419

美雨


かに降る雨の中を走り、雨宿りをした。ふと見ると、花弁がひとひら、君の髪に咲いていた。
濡れた黒髪に光る雨粒が香るのは、桜の色が移ったからであろうか。それとも、淡い恋心が甘く匂うのだろうか。
春時雨が僕にくれたのは、美しい虹と、愛しい君の笑顔だった。

桜餅


京都
嘯月 しょうげつ

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