20100514

セロファンの夜


かなる夜の月明かり。影に寄り添うようにそっと、香る闇の愛しさよ。
セルジュルタンスの“Nuit de Cellophane”を想わせる珈琲は、沈黙に咲く花や、光り無き世界の眩しさを教えてくれた。飲み干す事の出来ない想い出を、グラスに揺らして。カラカラと涼し気に氷を回し、見えぬ色の匂いに、音の無い名前を付けて遊んだ。

…静にミルクを落とすとそれは、淑やかな夜に溶けていく、淡い夢のようであった。

アイス珈琲


京都
SOU・SOU そうそう
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