20091008

歌うように笑うように毎日を

芳醇なる南風や、南国の幻想をイメージされて、店名にハチドリの名を冠せられたのかと最初は思った。でも、何度も通い続けるうちに、仕事に対するシェフの真摯な姿勢に感動し、ある童話を思い出した。

アフリカに、確かこんな話しがあった。山火事になり、多くの動物達が逃げ出す中、とても小さな鳥(ハチドリ)が一羽、湖の水を一滴ずつ運び、火を消そうと何度も往復した。
「そんなことをしても無駄だ!山火事が消せるものか!」
小さな鳥は答えた。
「ぼくは、ぼくに出来ることをやるんだ」

丁寧に、真剣に、1つ1つに想いを込められていたシェフ。多くのファンに愛されていたのは、その心を皆が知っていたから。
10年を一区切りとし、ベックルージュの看板は外されてタンドレスへと進化したけど、僕たちはハチドリの歌を忘れない。

※2009年、店名をタンドレスへと改名しました。


京都
Bec Rouge ベックルージュ