20110406

花の季節


雪の下で眠る、春の花とトキメキよ。その甘い夢を、僕に教えておくれ。君が夢見る、春の夢を。
咲き誇る前の乙女にも似た、気丈なる清廉と美しさを、僕はここに見つけた。春よ、麗しき春よ。

苺のショートケーキ(Gâteau aux Fraises)





これは僕のワガママでしか無いのだけれど、この愛しいショートケーキのビスキュイを、日本人好みの柔らかいものに変えようかと悩まれていると聞いた時は、正直動揺した。だって、僕はこの、ほろほろと崩れていく食感と儚さを、とても愛していたのだから。
結局のところ、ビスキュイは今まで通りのものでやって行く事となり、僕は一安心した。そこで考えたのは、僕たちはあまりにもワガママでは無いだろうかという現実だ。無知故に、愛情に欠けるが故に僕たちは、作り手側に大きな無理を強いているのでは無いだろうか?
だから僕は、今まで以上に感謝して食べようと誓ったし、職人が目指すものを追い求められる環境と文化が、早く日本に根付いて欲しいと祈った。本当に、お願いだから、お店や職人へ文句を言う前にもっと、感謝と感動を伝えて欲しい。美味しい食事と、素晴らしい未来の為に。