20100829

ゆらり


流に揺れる梅花藻を眺めていた。そよ風を飛び越えて遊ぶ蜻蛉が、水面に透明な波紋を重ねていく。木陰に彷徨う残暑は、朧な白日夢に踊っていた。
ただぼんやりと、過ぎゆく午後。柳陰と、小話程度の思い出を、黄昏までの肴にして。

藻の花