声
が聴こえた。水面に落ちた、ひとひらの花びらのような、甘く柔らかな囁きが。静かに広がる波紋のように、その声は僕の心を満たしていく。
満月の夜、君の瞳から溢れた雫をそっと、僕は優しく受け止めた。
ピュイダムール(Puits d'amour)
serenity of mind becoming a person who is identified with the clouds in the sky and the stream below.
声
が聴こえた。水面に落ちた、ひとひらの花びらのような、甘く柔らかな囁きが。街
角に蝶の舞う。ひらひらと風に流れて、甘い花々の記憶を紡いでゆく。君
の眼差し、君の吐息。私の気持ち、私の歓び。僕の想い、僕の迷い。今日の天気、明日の予定。私の願いとアナタの夢。甘
く耳元で囁いたのは、天使だったのか、それとも悪魔だったのか。僕らの御先祖様は、この果実によって王冠を失ったけれど、代わりに翼を手に入れたんだ。心と未来にね。空
に咲く大輪の花は、光り輝く笑顔をふりまいて、地上をまるで楽園の如く照らしていた。陽光は天使たちが降りてくる階段であり、その温もりは、花が香るように優しかった。窓
ガラスを通して落ちる光は、まるで春の木漏れ日のようにやわらかく、冬の窓辺にあたたかい笑顔をもたらしてくれた。一瞬の空想は儚くとも、淡い君の微笑みは永遠に、僕の心を照らしてくれる。この陽光のようにさ。囁
くような、月の香りを知っているかしら?美
しく降りそそぐ光の中で、神様にお願いをした。すると、光の翼を持った天使が現れて、私にこう告げた。祈りなさい。願いが叶うまでずっと。花
弁が夢に舞うような、青空に咲く蝶の道。ひらひらと甘い香りを辿って僕は、君という美しい花に出逢った。そして蝶は、君の唇の端に咲く、可憐な吐息へととまる。窓
辺の白いテーブルで、1冊の本を読む。そこには貴方の、この1週間の出来事が記されている。何気ない日常の中にもドラマはあるもので、主人公である貴方は、恋愛小説や推理小説に踊ることもあれば、童話や哲学、SFの森を彷徨うこともあるだろう。À
la page mille.瞳
を閉じて、囁きに耳を澄ませて。貴方を魅了するために、夢の入口まで僕に案内させて欲しい。静かに重なるハーモニーと、移ろいゆくファンタジー。貴方が歩む道に咲く、魔法の花と夢。日
向にゆらぐ陽光は甘く、微風に輪郭を失っていく。しかし、それでも消えることの無い、輝きと温もりに、溢れる楽園の気配を感じて僕は、白き心の翼を解き放つ。夜
の帳はしっとりと降りて、無数の星が輝き始める。恋
しくて、恋しくて。朝露に、夏の想い出が輝いていた。届かなかったラヴソングを微風に乗せて、太陽に手を振った。陽
炎にゆれる幻想は甘く、透き通る宝石のような羽根を得た光が、鮮やかな緑に踊っていた。ね
ぇお願い。もっと色々遊びたいの。もっと色々と選びたいの。喋
り足りないからもっと、君と一緒に居たいんだ。ほら、美味しい珈琲とお菓子は用意したからさ、君の話しを聞かせてよ僕に。茜
さす窓辺にて、静かな夢を眺めていた。君という幻の、甘く忘れえぬ面影を。