美
しく降りそそぐ光の中で、神様にお願いをした。すると、光の翼を持った天使が現れて、私にこう告げた。祈りなさい。願いが叶うまでずっと。祈り続ける限り、願いはすでに叶っているのだと、優しい光の中で理解した。
Millefeuille vanille
ミルフイユを口にした時に、何故かとても懐かしく思えた。その理由は何だろうかと考えながら、甘い夢にたゆたう。はらはらと散るフィユタージュは、降り積もる黄金の落葉に似ていた。溢れるバターの甘さは軽く儚く、それは光の羽根のようだと感じたらやがて、教会で見た、光り輝く天使のイメージと重なった。
パラパラとページを捲るように、もっと深く、もっと深く光の中を覗いてみると、懐かしさの理由に気が付いた。キャラメリゼ、つまり砂糖なんだけど、その味わいが、名古屋で通っていた店と同じ雰囲気だったのだ。
なんだか不思議だよね。この感覚は。僕は遠くへ来たつもりなのにさ。