20101107

CORONA/CORONILLA


À

la lumière de la nuit.
王冠のような姿と輝きから、僕は太陽王を想像したけれど、口にすると何故か、気高さよりも、どこか儚い恋心のような物を感じた。その、なにか憧れにも似た感覚を辿っていくと、丘の上に1人の詩人が佇んでいて、彼は愛する人への手紙を持っていたんだ。
挨拶をすると詩人は、ポールヴァレリーと名乗った。

Roi-Soleil(ルワソレイユ)


アルザス
MAISON FERBER メゾン・フェルベール



夜遅く、大聖堂でのパーティーに同行したけれど、居場所の無い華やかな会場よりも、厨房で作業を眺めている方が面白くて、隅っこで(運ばれていくフルコースをつまみ食いしながら)大人しくしていた。
クロティルドとアンカトリーヌは、手早く作業を続けていたけれど、僕にスプーンを渡してこう言った。
『美味しいから、食べてみて。』
パッションフルーツとマンゴーを混ぜたもので、これが堪らなく美味しい!それはまるで、眠っていた太陽が、ひょっこり真夜中に戻ってきたような味だった。
ライチも入っている気がして、クリスティーヌに尋ねてみると、
『入っていないわ。エキゾチックな夢でも見たの?』
なんだ、夢か。夢見るほどに美味しいのだこれは。