20101123

Promenade du Soleil


り溢れる色彩の街。僕たちは青空を突き抜けて、太陽と共に歩いた。雲の上の夢の中で、それぞれの小さな太陽を片手に、僕たちは詩人であり、画家であり、何よりも芸術家であった。
奏でよう、太陽の歌を。永遠とも思える、夏の陽射しに溺れるように。

Citron praliné


パリ
pâtisserie Sadaharu AOKI paris サダハルアオキ
http://www.sadaharuaokiparis.com/



この時のパリはもう、夏はとっくに終わっていて、季節は秋。風は冷たく、でも時折感じる日だまりの暖かさに、僕は夏の太陽を懐かしんだりしていた。
さて、この鮮やかなる黄色は、太陽そのものをイメージさせてくれる。そこに流れるショコラと、スキップするようなノワゼット。…あぁ、これは、この風景は、ジャン・コクトーが愛した街の、太陽の散歩道だ。
味覚の先にある幻視は、光り溢れる陽炎で、高い空と深い海の、限りなく青い夢幻に抱かれていた。檸檬をすっぱいと言い切った人は、何も分かっちゃいない。この透明な感覚は、むしろうっとりとするほど甘いじゃないか。
恍惚に溺れながら、僕の中の甘い血は、詩人の夢を見続けていた。