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20110524

L'amour d'été et le soleil


から吹く女王の風に乗って、白い胡蝶がやって来た。揺れる木陰で羽を休めるその姿は、夢の花が咲いたかの様で、しばし僕は幻想と戯れた。薫る夏の、輝く光を想いながら。

ポランジュ(Porange:Mousse au praliné et au Orange)


京都
grains de vanille グラン・ヴァニーユ
http://www.grainsdevanille.com/



コアントローの香りに、明るい太陽と白い花を思い出した。プラリネのムースは優しく、その2つのハーモニーが、夏の幻想をふわりと描いた。そう、まるで木陰で蝶が羽根を休めるかのように、僕の微睡みの中で、刹那の幻がゆらりと薫ったんだ。
もう夏が近いことを、茜さす窓辺で感じていた。

20110522

Comme au Cinéma


が囁くラストシーンが、青紅葉を静かに揺らした。ほんのりと紅色を匂わせて、静かに時が散っていく。永遠など無いという真実を、木漏れ日が照らしていた。
僕の口から零れた言の葉は音も無く、静寂の水面に波紋を重ねる。たった一言の花が欲しいのに僕達は、ただ見つめ合うことしか出来なくて。
ねぇ、僕は君を…

ドラマ(Cake aux figue et au vin rouge)


京都
Nowhereman ノーウェアマン
http://www.nowhereman2010.com/

Lagado研究所 ラガードけんきゅうしょ
http://lagado.jp/



Nowheremanのお菓子には、全て詩がつけられている。たとえはこの“ドラマ”には、こんな短い文章が添えられているんだ。
暗転の前のたったひとつのジョークで
物語は悲劇から喜劇になり得る。
バターの香りが溢れるケークの中には、ワインが薫るイチジク。その香りと味は沈黙を誘うのに、ひとくち、もうひとくちと進むうちに、華やかで饒舌な空気に満たされるの。不思議だよね。
今月からラガード研究所(月曜21:00~22:00)での販売も始められたので、ぜひ訪れて欲しいと僕は願うよ。君の物語を綴る為にもさ。

20110521

La fantaisie


像の花は気まぐれに、夜と闇を越えて微睡みの光に咲く。胡蝶は無音の音楽を添えて、囁きを振りまいた。
触れることの出来ぬ世界の向こう側の残照を写して、月は今日も微笑んでいた。

トプフェンショコトルテ(TOPFEN-SCHOKOTORTE)


京都
KONDITOREI Mausi コンディトライ・マウジー



ウィーン菓子の全てが、クラシカルでシンプルで地味な重いお菓子なんていうのは間違いで、それは例えば、イタリア料理は全てにトマトが使われていると言うようなものだ。…まぁ、様々な種類の、色々なお菓子があるのだと言いたいわけなんだけどさ。
ちなみにこのトルテ、胡桃のブラウニーみたいな生地に、不思議な生クリームと、お酒が香る苺が乗っているんだと思ったの。とにかく素晴らしい香りのハーモニーが感動的なんだ。…でも実はこれ、生クリームでは無く、3種類のクリームチーズを混ぜたもので、お酒も全く使っていないそう。さらに、この3種類のクリームチーズの比率を変えると、また違った味と香りになるそうだ。繊細で手間のかかる、伝統的な製法だと教えてもらったんだ。
目に見える輝きだけを至上とする人々は、舌の上に載せられた味さえもきっと、理解出来ないと思うんだ。人間の五感、特に視覚なんて、いとも容易く騙されるモノなのだから。

僕の五感は鈍く、空想や妄想や勘違いや思い込みの数々は曖昧なものなので、美味しさへの感謝と共に、素直に教えを乞うようにしているんだ。だって、少しでもその秘密を理解したいと思うことが、お菓子への愛情へと繋がっていくと思うんだよね。

20110520

薄明のトゥーランドット


闇に浮かび上がる稜線は、まだ太陽の温もりを宿しており、柔らかな空気が世界を包んでいた。
毎夜生まれては明け方に消えるものが希望だとするならば、この胸に咲いた想いは何だろうか?
過ぎ去りし太陽よ、訪れし月の女神よ、王子の名前を教えておくれ。

コルセノア(Corse Noix:Gâteau au Praliné et au Chocolat lait)


京都
grains de vanille グラン・ヴァニーユ
http://www.grainsdevanille.com/

20110124

白兎


毛に変わった白兎が、小春日和に踊っていた。嬉しそうに鼻をひくひくとさせて、太陽の匂いを嗅いでいた。
まだ春は遠いけど、待ち切れなくなった僕たちは、真っ白な雪原を駆け回り、花畑のような足跡を残した。白兎を追いかけて。

キャロットケーキ(Carrot cake)


大阪
BROADHURST'S ブロードハースト
http://www.broadhursts.com/

20110108

ミカヅキ


月の夜。女王の眠る空は青く、星の輝く様はまるで、ゆらめく海の底に似ていた。あの深い瑠璃色は、月の夢なのだろうか?それとも静かな慈悲であろうか?
見えない姿を想えばこそ、夢の吐息に月明かりが香る。密やかに、囁くように。
愛しい君の、睫毛の先の溜息に、僕はそっとキスをした。おやすみ。眠る月夜の姫君よ。

ガトーショコラ(Gâteau au chocolat)


京都
逃現郷 とうげんきょう



気付けば其処に、ずっと前から存在していたかのようなノスタルジーを感じつつ、住み慣れた街の片隅の、気のおけないカフェに僕は入り浸っていた。
訪れるといつも銀色の猫が居て、知っている顔も何人か寛いでいたりす。マスターは相変わらず飄々としているけれど、いつもと変わらない安心と雰囲気が、今日もそっと待ってくれていた。
そうそう、店の名前は逃現郷という。それは桃源郷を捩ったものであろうと想像出来るけれど、此処は仙境や隠れ里といった別世界などでは無い。残念ながらね(苦笑)
セピア色の木漏れ日や、ひだまりのような…いや、違う。銀さん(猫の名前)があくびをしていたからそう思ったが、ちょっと違う。そうだな、うん。道草だ。道草を楽しめる場所なのだ此処は。
店の向かいは小学校で、下校時には元気な子供達の姿が見える。そんな日常を眺めつつ、僕たち大人は、こんな場所で人生の道草を楽しんでいるんだ。君たちが、ちょっと背伸びをしたら覗ける場所で、珈琲を片手にね。

20101230

此処に祈りを


しい食卓の、最後の一切れ。クリスマスまで繰り返される、祈りと感謝の日々。今日の楽しさと温もりに、明日の希望と輝きに、甘い祝福を捧げよう。
汚れなき純白の雪に似た、白き衣に包まれた御子。幼子を愛する聖母の慈悲と、祝福する天使たちの歌声を想いながら、夜の眠りに就こう。優しい夢を、見るために。

シュトレン(Stollen)


神戸
フロイン堂 ふろいんどう
http://www.geocities.jp/koapin1225/huroindou.html



去年、20種類程のシュトレンを食べ比べて、最も僕の好みであったものを、今年はじっくりといただくことにした。
仄かに、しかし華やかに咲く様々な薫りと、しっとりと夢に沈んでいく感覚は、最も祈りに似ていると感じたから、僕はフロイン堂のシュトレンを好きになったと思うんだ。
ちなみに、下のラベルにはいくつか並べてみたけれど、実際のところ、それらが入っているのかどうかは定かでは無い。更に言えば、ベリーのような可憐さや、うっとりとする淑やかさ、そしてなんとも表現し難い優しさのようなものが、ぎっしりと詰まっていた。夜食の後の、家族の語らいには最適かも知れない美味しさだ。
さて、徐々に日本にも浸透してきたシュトレン。本来は、クリスマスまでのアドベントの期間に、夜の祈りとして、一切れずつ食べるそうだ。
文化的食育的背景どころか、信仰心も、家族という単位すらも失った僕たちは、軽くペロリと平らげてしまう。だって、美味しいからね。
これを不信心と呼ばれるならせめて、僕は甘い言葉と祈りを此処に残そう。喜びと感謝と、ごちそうさまとともに。

20100729

Small World


める坪庭は小宇宙。美意識を越えて佇む侘びと寂び。詰め込むのでは無く、匂わすように配される、季節と静寂。
ふと薫る水の気配に、穏やかな優しさを感じて、刹那の一滴が音も無く落ちる。眠れる月の下で、僕はそっと、心に広がる波紋を見つめ続けた。

淳平スペシャル


京都
さろん淳平 さろんじゅんぺい
http://www3.to/kiyo-j/

20100724

薄紅色に沈む雲と、朧なる月を越えて。


の夜、熱冷めやらぬ宵闇に、ふわりと漂う甘い風。昼間の月が残した吐息だろうか? それとも、青空に消えた綿雲が、黄昏に見た夢の残り香なのだろうか?
やがて夜が来て、暗闇が世界を包んだ。それでも薫るトキメキは、それぞれの夢を形作るのだろう。
おやすみ。
素敵な夜を。そして良い夢を。

ブラウニー


京都
Chocolat ショコラ

20100706

琥珀色のセレナーデ


熱を脱ぎ捨てて、夜の闇へと潜り込む。まだ残る暑さに薫る太陽が、ベッドの中で甘く饒舌に囁く。
踊る南風に誘われて、月の船は銀河を渡る。夏色の雫と、2人の恋を乗せて。

マッカラン12年 No.1


京都
ghost ゴースト

20100528

遠雷の肖像


月も沈み、琥珀色の黄昏が訪れて、書斎の物陰には記憶の欠片が芽吹き出した。
煙水晶に似た、夜に咲く想い出の花は、鈍色の断片を糧に闇に育つ。
喜びも悲しみも、全ては追憶。眠りの果てに朝を迎え、甘い露と消え去らん事を願う。
君が微笑んでくれるのなら僕は、いくらでも嘘を重ねよう。
真実の愛と言う、この世の戯れを。

アンブル


京都
PÂTISSERIE . S パティスリー・エス
http://patisserie-s.com/

20100507

天使の夢


らめく春の陽炎に、浮かび上がる初夏のきらめき。微睡む太陽の甘い鼻歌が、茜さす窓辺に満ちていた。夢見たものだけが真実と思えるほどの、素敵な夢の中で遊ぼう。
隣で微笑むキミの背中に、小さな翼が見えたよ。

キャラメルのお菓子


京都
Citron Sucré シトロン・シュクレ
http://speem.com/citron/

20100329

キャメロット城


に浮かび、闇にそびえる幻の城。星天を目指して伸びる尖塔には、伝説の魔法使いが暮らしていた。夜空の深淵に想いを馳せ、惑星の理を記し、運命を傍観する。
賢者と愚者の狭間で魔術師は、王を待つ詩人であったのだろうと、溶けていく記憶の中で気が付いた。
彼が眺めていた風景を、無音の闇に探して。

ポワブル・ショコラ


京都
SALON DE THE AU GRENIER D'OR オ・グルニエ・ドール

20100322

君は僕のヴァニラ


の微睡みの中で輝く、愛しき君の笑顔。吐息に零れ落ちる微笑みが、白い窓辺に揺れていた。
この幸福が夢なら醒めなければ良いと、淡い空に願った。
遠く、妖精の声を聞いたような気がして、ふと我に変えると、やはり君は目の前に居て、変わらぬ天使の笑顔が其処にあった。
夢を見ているのは、僕なのか君なのか。笑顔があるのなら、どちらでも構わないけれど。

春パフェ 2009


京都
OKU おく
http://www.oku-style.com/

20100125

月影にゆれ

ち合わせの時間より早く着いてしまい、1人カフェの椅子に腰掛けて、窓の外を眺めていた。
季節はワルツを踊りながら、黄昏の向こう側へとダンスを続けている。
秋色に舞う、さやかなる風は、二人の掌の温もりを思い出させてくれる。心の温かさで溶けていく記憶を、想い出と呼ぶのだろう。
ふと感じた視線の先に君を見つけ、僕はひらひらと手を振った。

ノワイエ


京都
PÂTISSERIE . S パティスリー・エス
http://patisserie-s.com/

20091204

ぼくの森


かな森の香りと恵みを感じるタルト。
それはまるで、欲張りなリスが溜め込んだかのように、山盛りに積まれた様々な木の実。カリカリぽりぽりザックリさくさくウットリもふもふ…。楽しいリズムを奏でながら、しっとりと薫るショコラに微笑むのでした。

木の実のタルト


京都
Comme Toujours コムトゥジュール