空
に咲く大輪の花は、光り輝く笑顔をふりまいて、地上をまるで楽園の如く照らしていた。陽光は天使たちが降りてくる階段であり、その温もりは、花が香るように優しかった。そんな情景が思い浮かぶ甘さと優しさが、この小さな花にも詰まっていた。太陽王は、今日も軽やかに青空を行進していたよ。
ピティヴィエ(pithivier)
ピティヴィエとガレットデロワの違いはいくつか有るのだけれど、最も簡単な違いと言えば、ピティヴィエは年中作られることなんだ。ガレットデロワは、1月6日の公現祭だけ_最近は、1月中ならいつでも良いみたいになって来たけれど_のもので、金色の王冠を頂き、フェーブを1つ隠し持っているんだ。それを当てた者が、王様もしくは女王様になれるんだよ。
さて、それではピティヴィエなんだけど、こちらは太陽をイメージしたお菓子で、元々はピティヴィエという町で作られていた、名物料理だったそうだよ。ムースだったりプティングだったりパイだったりと様々で、バリエーションに富んでいたようだね。
それが今ではこの、ガレットデロワと区別がつき難いお菓子として落ち着いたのだけど、違いをもう1つだけ書いておこう。ピティビエは、ふっくらと膨らんでいるんだ。だって、青空に輝く太陽をイメージしているのだから。