闇
夜に部屋を抜け出して、2人で手をつないで散歩した。流れる川の、煌めく水面を見つめ、あれは月光魚の群れよと呟く君。
そうか、今宵は満月。十六夜の光よ、川を下りて夜の海に満ちよ。細波は大魚となりて、天空の深淵へと帰れ。魚達は月虹の尾を輝かせ、暗き闇へと跳ねた。
月の芳香に見る夢は、覚めぬ幻のように。
振り返りし我の影に、扉を見つけて飛び込んだ。
愛しき君を残して。
serenity of mind becoming a person who is identified with the clouds in the sky and the stream below.