20100213

甘い男


法を教えてあげようと、男は言った。君の知らない神秘を教えてあげると、女の耳元で囁いた。
微笑みの端に、黄金色の花が咲いた。
『世界の真実を、見せてくれないか?』
そう言って差し出されたヒトクチに、女はそっとキスをした。
糸月のように2人は瞳を閉じて、甘い夜は満ちていった。
溶けていく闇に、深い夢があふれた。

ババ・オ・ショコラ


京都
SALON DE THE AU GRENIER D'OR オ・グルニエ・ドール