20100221

いろはにほへと


はなかなか難しく、つらつらと浮かぶこともあれば、何も文章化出来ぬままに、ぼうっと時が流れてしまうこともあります。
目の前のお菓子は入口に過ぎぬため、その時の、その日の、天気であったりとか、店内の雑音であったりとか、同席した友人との会話であったりとかがキッカケになり、淡くとりとめの無いイメージが、心に滲んで来るのです。
たとえば、先の花椿ですが、ノートに書き残している言葉は、このようなものでした。

色なき椿も恋すれば
白き花弁を春色に染めて


そこから更に、もっと風情を込めたいと思い、書いてみたのがコチラです。

降る花の音の 優しさに
寄り添う春の 愛しさに
地に咲く椿の 可愛さに
時を忘れて我思う
穏やかなる日の飛仙の夢を
月天より舞い降りた
愛しき君に 出会えた日の歓びを


最終的には、椿が地面に落ちるオノマトペ(はたり or ほたほた)を考えてみたかったのと、誰でも無い何かを書きたかったので、あのような文章になりました。どれが良かったのか、どれがお菓子に相応しかったのかは、分かりませんけれども。


2月は日数が少なく、一日一菓では投稿数も少なくなるため、暇つぶしに余計な話しを書き残してみましたが、短く鋭く文章を書くことが不得手なため、長々と書き連ねてしまい、申し訳ありませんでした。5行程度で簡潔に書けるようになれば、もっと見栄えが良くなる筈なのですが、なかなか難しいです。
なお、当blogには、コメント欄もありませんし、私のメールアドレスも表示しておりませんが、どこかでお見かけになられましたら、気軽に話しかけてください。その時の会話や空気が、詩に反映されるでしょうし、何よりも、独りでいただくよりは、美味しく感じられますから。

もっとも、あなたの瞳に、私が映るかどうかはわかりませんが。


PS.
店内では、このようなスケッチをしております。描き始めて1年が過ぎ、1冊のノートがいっぱいになりました。

●関谷江里の京都暮らし(2010年1月18日)

新しいノートを買って、新たな気持ちで、甘い日々を送りたいと思います。