20101129

Quand Même


く稜線を眺める。鮮やかなルージュ。葡萄色の空の境界線を、ロマン派の詩人たちが通り過ぎていく。
甘いそよ風の先に、歌声が咲いていた。銀嶺に立つ、サラ・ベルナール(Sarah Bernhardt)の美しさ。孤高では無く、高嶺に咲く麗しき花よ。

モンカレ(Mont-Carré)


京都
Le Sucrier ル・シュクリエ
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フランス菓子の甘い残り香も、僕の服に着いていた香水の香りも、だんだんと薄れていく。多くの人に甘えて暮らしたし、たくさんお世話になったのだから、何か恩返しをしたいと強く願うようになった。…僕には何が、出来るのだろうか?
迷い悩むことが多くなったけれど、これは恋の悩みのようなもので、痛みや苦しみすらも、きっと甘いのだ。そう、甘いのだよ。
だからその甘さ、シンプルな喜びについて、僕はもっと考えるようにしよう。それこそが、辿るべき道なのだ。

出町柳のこの店も、フランスの雰囲気を淡く感じられるので、未来を考えるには、ちょうど良い場所に思えた。そして今日もまた、窓の向こうに綺麗な幻を見せてくれたんだ。