20100930

想い出に咲く


にゆれる様に咲く、淡い眼差しの君。唇から零れる吐息に香る、可憐で慎ましい花。夏の別れのそよ風に、そっと手を振る撫子は、蜉蝣の羽音よりも儚く思えた。
せめて声を聞かせて欲しいと願うのは、叶わぬ夢なのだろうか? 月影に浮かぶ花を供にして、長い夜に思いを巡らせた。

長月“大和撫子(やまとなでしこ)”


京都
SOU・SOU そうそう
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