光
りが教えてくれたのは、永遠という名の寂しさだったかも知れなくて、それでも私は、記憶の無い希望を待っているの。キスからキスへ、蝶のように羽ばたくけれど、ただ甘い蜜が欲しかっただけ。愛はいつでも真実だったわ。ディアブロタン(Diablotin : Tarte aux Cerise)
匂いで分かると、彼女は笑っていた。キスの味で分かるとも、真面目な顔で話してくれた。抱きしめられた時の感覚で、未来が見えるそうだ。…女性は皆、そうなのだろうか?
彼女の未来に咲く花が、どうか僕であって欲しいと切に願った。眼の見えない僕には、ただ、それだけしか出来ないのだから。
そして僕たちはまた、蜜のようなキスを重ねた。