咲
く花の薫(におう)がごとくと歌われた、奈良の都。猿沢池から小径を歩くと、街角で、ふと穏やかな香りに出会い、立ち止まった。遠く童が遊ぶような声を感じて暖簾をくぐったのは、どこか懐かしい気配に惹かれたからであったのだろうか。
初めて食したヒトクチに、緑の情景が薫ったのは遠い幻。ゆっくりと、この味を旅してみたいと思った。
奈良
樫舍 かしや
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serenity of mind becoming a person who is identified with the clouds in the sky and the stream below.