菫
咲く幻想の、瞼の裏に君を想えば。短い雨は通りすぎ、駆け出した草原に夏風が薫る。濡れるほどに鮮やかに咲く菫。花弁の上ではじけた最後の一雫は、刹那の虹を夢に描いた。
棚引く雲の黄昏に
きみ想う一夜草
日本人の私にとってのラベンダーの香りは、和歌に詠まれた菫の匂いに近い気がした。
タルト・ミルティーユ・オ・ラバンド
serenity of mind becoming a person who is identified with the clouds in the sky and the stream below.