20100627

月の匂い


さす窓辺に、月の気配が満ちていく。心は鎮まり、ただ暮れゆく時間を眺めていた。
闇の足音を感じながら、夢の帳が降りるのを、独り静かに待つ。
…夜の始まり。何かが心の中で目覚めるような、そんな予感。
たった一夜だけの、満たされた永遠。満月から溢れた光が、僕らの街へと降りそそぐ。
ふと視線を上げると、窓の向こうに月の海が見えた。

ラムムン


京都
Le Sucrier ル・シュクリエ
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