20110309

la lune noyé dans l'ombre


空は静かに眠っていた。暗闇は優しく、すべての子供達の瞼を撫でた。人も、星も、花々も、穏やかに眠っていた。薔薇も、その神秘と共に眠っている。どんな夢を見ているのだろうか?
月の囁きを遠くに聞きながら、僕も深い眠りに落ちていった。

Guayaquil(Gâteau au Chocolat)


東京
JEAN-PAUL HEVIN ジャンポール・エヴァン
http://www.jphevin.com/



振り返ってみると確かに、突然僕は甘いもの好きになった。生活や性格が変わるほどに、甘いものに溺れるようになった。
では、以前の僕は全く甘いものを食べなかったのかと言うとそうでも無く、少ないながらも幾つかの思い出はある。
他所にお土産として持って行った福砂屋のカステラを、牛乳と一緒に食べたこと。
誕生日に、さいかい堂で苺のケーキを買ったこと。
海外に住む叔母から、気まぐれに箱入りのクッキーやチョコレートが送られてきたこと。
バレンタインには、彼女の手作りチョコレートを手伝わされたこと(笑)
チョコレートと言えば、エヴァンのボンボンショコラには感動して、福岡にブティックが出来た時には確か、僕から彼女を誘って出掛けた気がする。もう、かなり昔の思い出だけど。
そうそう、エヴァンのショコラは亡くなった祖母も大好きで、お土産にはタブレットやボンボンショコラをお願いされたっけ。それも懐かしい思い出になっているよ。

ゆっくりと溶けていくショコラにはきっと、様々な想いが眠っていると思うんだ。グアヤキルはエクアドルの都市だから、きっと薔薇の夢も隠れているに違いない。インカ時代から続く、ショコラの夢とともに。